全ての食品にアレルギー反応を起こしてしまう女性 食べ物の匂いでも重度の症状に苦しむ(英) - ニフティニュース
食べることが大好きだった女性が、病気の発症を境にどんな食品を摂取しても重度のアレルギー症状を起こしてしまう身体になってしまった。食べ物の匂いですら意識を失ってしまう症状に現在も苦しんでいる。『Daily Star』『WalesOnline』などが伝えた。
英ノーサンプトンシャー州ケタリングに住むローレン・ウィタリングさん(Lauren Wittering、20)は食べることが大好きで、友達と出かけてはフィッシュアンドチップスなどをよく楽しんでいた。
しかし4年前、ローレンさんが16歳の時に異変が起きた。最初は学校で化学の授業中、アルコールが入った液体を使った時に蕁麻疹が出た。食事では大豆製品を食べると蕁麻疹、ふらつき、動悸などの症状が現れ始め、乳製品を摂取した際にもアレルギー症状が出るようになった。体調が良くならないため入院することになったローレンさんは、6か月後に“全身性マスト細胞活性化症候群(MCAS)”と診断された。
この疾患は、免疫反応を担うマスト細胞が体内に入った異物に対して過剰な免疫反応を起こすことにより、呼吸困難や意識障害などの深刻なアナフィラキシー症状を引き起こしてしまう。
ローレンさんは「アレルギー反応を起こしてしまうものが近くにあると、すぐ全身に蕁麻疹が現れて息が苦しくなり、心拍数が上昇し失神してしまいます」と症状の重さを語る。
ローレンさんは発症してから1年は鶏肉と米、じゃがいも、にんじん、ブロッコリーの5種類の食品だけ食べることができていた。しかしある時、この5つの食品ですら食べるとアナフィラキシー症状が出るようになってしまい、全ての食べ物に対してアレルギー反応を起こすようになってしまった。
食事が摂れなくなってしまったローレンさんは再び入院し、2か月間チューブから胃に直接栄養を送る経管栄養法で生活を送った。アレルギー用の低刺激のチューブを使用していたが、ローレンさんはこれに対してもアレルギー反応を起こしてしまい、現在は心臓近くの太い静脈に直接栄養を入れる方法で命を繋いでいる。
ローレンさんは「食べ物の匂いやアルコール、煙、香水の匂いなどでもアレルギー反応が出てしまいます。母と買い物に出かけた時、隣にいた女性が消毒用ジェルを開けただけですぐにアナフィラキシー症状が出てしまいました」と明かす。
2年で32キロも体重が落ちてしまい、現在の体重は41キロしかないというローレンさんは「生活の中で食事がどれだけ大切であったのか、食べられなくなって痛感しました」と言う。食事を摂れないという状況だが、現在は栄養士になるという夢を持ってローレンさんは前向きに生きている。
「今はアメリカで開発されている薬の治験を待っています。この薬が効いてまた食べ物が食べられるようになったらいいわね」とローレンさんは明るく話している。
画像は『Daily Star 2020年9月26日付「Woman, 20, fed through heart after deadly illness makes her allergic to all food」(Image: SWNS)』『WalesOnline 2020年9月27日付「‘I loved food so much and now I can’t even be near it’ Meet the woman who has become allergic to all food and has not eaten a meal for over a year」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)
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September 30, 2020 at 07:00PM
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